サラリーマン心理カウンセラーの日記

心理カウンセラーが語る 日々輝きながら働くための処方箋 しんどくなったら、大きく深呼吸してみよう

「過剰適応」になっている人はいませんか?

こんにちは!

サラリーマン心理カウンセラーです。

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先日まで元気で一緒に仕事を

進めていたのに

突然会社に来なくなった。

そしてそのまま体調不良で長期の休みに

入ってしまった。

というような相談をよく受けることが

あります。

 

このような場合、

過剰適応」というケースが考えられます。

 

いつも元気で周りに配慮し、

指示や期待に

過剰に応えようとする人のことを

過剰適応」と言います。

 

もちろん、このような性格でも、

柔軟に欲求や感情を適切に表現でき、

良好な対人関係を築ける場合には、

過剰適応とは言いません。

 

過剰適応の人は、

自分の能力が不十分でもそれを隠し、

欲求や感情を無理に抑えて

相手に合わせると言う「いい子」の

仮面をかぶったやり方でしか

対人関係を保つことができないのです。

 

このタイプの人は、

日頃過剰な適応努力を

払っているわけですから、

表面的には明らかな適用上の

問題が見えなくても、

実は内側ではストレスが生じやすく、

胃潰瘍、頭痛といった身体的な

症状が生じやすいのです。

 

このような適応方法は、

所詮無理があるわけですから、

それを続けていると、

「失敗→上司に怒られた→期待に応えるなかった」

などのきっかけで過剰適応のやり方は

破綻してしまいます。

 

過剰適応の人にとって、

相手の期待に答えられないと言う事は、

その相手との関係が切れてしまうことを

意味します。

「いい子」の顔が保てなくなると、

会社に来ることが

できなくなってしまうことがあります。

そしてうつ状態になってしまうケースも少なくありません。

 

【関わり方のポイント】

上司として、また同僚としてどのように関わればいいのでしょう?

 

1、「期待する・期待に応える」という関係では危険

 

期待に答えられなくなったときに

関係の人が切れてしまい、

相談することもできません

もちろんメンバーが

上司の期待に応える事はある意味

必要なことでしょう。

しかしそれだけの関係に

なってしまわないように、

日ごろから様々な切り口で

関わることが大切です。

 

2、期待に応えられなかった時にも関わりを止めない

 

メンバーが失敗などして

上司の期待に応えられなかった時にも

関わりを止めないことが必要です。

 

そこで関わりを止めてしまうと、

期待に応えることだけで

関わりを保とうとする相手の過剰適応の

パターンを強化してしまいます。

むしろそのようなときこそ、

相手を責めずに失敗の原因を一緒に考えたり、コミニケーションの量を増やしましょう。

 

3、会話をする(気持ちを聞いてみる)

 

このタイプの人は自分の気持ちを

表現することが苦手です。

知らず知らずのうちにそれを

抑えてしまいやすいのです。

 

4、無理な残業について

 

上司の期待に応えるために、

無理な残業を続けてしまう人がいます。

実際には上司は残業して欲しいなと

思っていなくても、

本人はそうやって頑張ってさえいれば

受け入れてもらえると無意識

思い込んでいるのです。

また、「無理です」「わかりません」が

言えないために、

残業せざるを得ないような

仕事のやり方になってしまっていることも

あります。

過剰な残業は、心身の不調の原因に

なりかねません。

そのような場合には、

仕事のやり方や配分等について

話し合う必要があります。

 

 

さて、過剰適応で無理をして

「がんばります」と言っている

メンバーもいれば、

本当に頑張れるメンバーもいます。

本当に頑張れるメンバーには

「無理に頑張らなくてもいいんだ」と

水を差してはありません。

 

過剰適応の人は、一言で言って

「いい子」です。

上司の気持ちとしてしても

良い子にどんどん仕事を

やらせたくなるでしょう。

しかし、いい子を利用してつぶしてしまわないように気をつける必要があるのです。